風邪薬を飲んでも、一向に良くならない喉の痛みや不快感。痰も咳も、気になり出したら止まりません。喉の不快感の原因は、花粉症やアレルギー反応の軽いものから、咽頭がんなどの重いものまでさまざまで、自力で原因を特定することは難しいかと思います。あまりにも喉の痛みや痰と咳が長引いている場合は、一度病院で診てもらいましょう。
喉頭がんの可能性について
風邪薬を飲んでも喉の痛みがなかなか治らない場合に、「もしかしたら喉のがんでは?」と、心配になる方もいると思います。そこで、喉のがんにはどのようなものがあるのか、症状や種類について説明していきます。
喉の構造とは、大雑把に言えば咽頭と喉頭に分かれていて、まず、喉頭とは咽頭と気管の間の軟骨質の部分で、中央部に声帯が位置しています。そして咽頭とは鼻腔の奥から食道の入り口までのことです。この咽頭は上咽頭、中咽頭、下咽頭に分れています。
喉頭がんは女性よりも特に男性の方がかかることが多く、比率でいうと男性10:女性1の割合で、なかでも主に60代の方に目立ちます。そして喉頭がんの自覚症状としては、声がかすれて出にくくなってきたことで気づいて受診するケースが多く、早期発見できるため、喉頭がんの5年生存率はおよそ80%と、かなり生存率の高いがんだといえます。
また、喉頭がんとタバコの因果関係ですが、罹患した人の97%にあたる方に喫煙経験があるため、タバコにも原因があると考えて良いでしょう。喉頭がんの初期症状としては、食べ物を飲み込んだ時に痛みを感じる、異物感がある、違和感があるなどの自覚症状から始まります。そして次第に声がかれ始めて、放っておくと血痰やしこりを感じ、呼吸困難を引き起こす恐れがあります。声が出にくい状態が1か月以上続く場合は喉頭がんの疑いがありますので、なるべく早めに病院にかかり、治療しましょう。こちらに喉頭がんの可能性をセルフチェックする方法がありますので、気になる方は是非試してください。
咽頭がんの可能性について
次に咽頭がんについてです。
上咽頭がんの初期症状では、耳や鼻の奥に違和感が生じることから始まります。この場合に喉の病気を疑うよりも、耳か鼻の病気かと思い、耳鼻科に行く方が多いかと思います。滲出性中耳炎と診断されるケースもありますが、中耳炎の治療を続けていても治るわけではありません。
中咽頭がんの初期症状では、咽頭の痛みや食べ物を飲み込む時などに痛みを感じる、喉が腫れている感じがするなどが多くみられます。下咽頭がんの初期症状では、喉が詰まる感じ、声のかすれ、頸部リンパ節腫脹などがあらわれます。咽頭がんとタバコの因果関係ですが、96%の方がタバコの影響と考えられています。
結核について
昔はエイズのように不治の病と恐れられていた結核ですが、現代では薬の開発により、治る病気となっています。
しかし、2週間も咳や痰、発熱などの風邪の症状が続いて、なかなか治らないところが風邪とは全く違うところです。さらに結核は周りの人にも感染する病気なので、風邪薬を飲んでもなかなか治らないと感じたら、一度病院にかかっていても再度通院し、医師に事情を説明し検査を受けましょう。
まとめ
喉の症状について、恐ろしいがんや結核の可能性について考えてみました。
どちらの場合にも、早期発見があなたの体を守りますので、いくら医者嫌いな方でも絶対に病院へ行きましょう。