梅雨などの雨の季節に良く似合うアマガエルですが、その小さくて可愛らしい姿のために昔から親しまれ、アニメのキャラクターやゆるキャラになってみたり、またはカレンダーやポスターなどの写真の主役として被写体にもなったりしています。
あなたはそんなアマガエルを飼育したいと思ったことはありませんか?
また子供の頃にはアマガエルを学校の教室などで実際に飼育した方もいるのではないでしょうか。
さて、今回は大人になっても楽しむことができるアマガエルの飼育の仕方についてまとめてみました。
アマガエルをお子さんと一緒に飼育してみたら、共通の趣味となって親子でも楽しむことができると思います。
アマガエルの基礎知識
私たちが普段「アマガエル」と呼んでいる、あの小さくて緑色のカエルは「ニホンアマガエル」という品種で、学名にもHyla japonicaと、「日本」が表現されていますが、このニホンアマガエルは日本だけではなく、朝鮮半島や中国に至るまで広く分布しています。
体長は2cm~4.5㎝程度。背中側は言わずと知れた黄緑色で、腹側は白。鼻から目を通り耳にかけて茶色い筋が通っています。そして、前足と後ろ足の指には吸盤がついていて、ガラスのようなツルツルの面にも貼りつくことができます。寿命は意外と長くて、5年から10年と言われています。個体によっては10年以上生きるものもあるようです。
アマガエルの飼育方法
アマガエルを入れる飼育ケースはなるべく広さのあるものにしましょう。狭すぎるとストレスを感じて餌を食べなくなってしまうこともあります。また、ケースは汚れたらすぐに掃除ができる材質のものがいいです。底には洗い替えできるマットや、使い捨て出来るキッチンペーパーや新聞紙などを敷いておくと便利ですが、カビが生えやすいので小まめに取り換えましょう。
そして野生のアマガエルは、水辺ではなく、樹上での生活を好みますので、飼育ケースの中も同様に枝や植物を入れてあげると喜ぶでしょう。
またアマガエルは湿度を好む印象はありますが、カタツムリを飼育する時ほどの湿度は必要ありません。一日に1回~2回程度、霧吹きを軽く行って、さらに小さな入れ物にお水を入れて、一緒に飼育ケースの中に入れておけば十分です。
もしも、アマガエルが湿った容器の底や、水を張った容器の脇でじっとしていることがあれば、容器の中が乾燥しているサインなので、霧吹きをしてください。
あとアマガエルには体を覆う粘膜の中に毒を含んでいますので、アマガエルを触った手で目を触ったりすると失明する恐れもあります。アマガエルの世話をした後や、手の上で遊んだあとは必ず石鹸で手を洗って、アルコールなどで消毒をしておきましょう。
餌について
自然の中のアマガエルは生きた虫を食べていますが、毎日生きた虫を餌として与えるのはそう簡単ではないと思います。そこでホームセンターやペットショップなどで、ミールワーム(ミールウォーム)やイトミミズが売っていますので、それらを餌として与えましょう。
しかし、どうしても餌が何もない時には豚肉の欠片を餌として与えてもいいのですが、肉片ばかり与え続けているとアマガエルの健康状態を悪くするので、偏った食生活にならないよう気を付けましょう。
冬眠期間
朝晩の気温が10度を下回る時期からだんだんと活動が鈍り、冬には冬眠するアマガエルですが、冬眠の期間としては12月初旬ごろから5月初旬ごろ、およそ5か月から半年くらいです。
しかし、飼育下でのアマガエルの冬眠はなかなか難しいものがあり、気温がきちんと管理できずに中途半端な活動状態に置いてしまうと、冬眠期間中に餓死する危険があります。もしも、冬の間の温度管理に不安があるようなら、逆に温かさを保ち越冬させる方が良いでしょう。
以上のようにアマガエルの飼育はそれほど簡単ではありませんが、今年は家族の一員として身近に置いて可愛がってみてはいかがでしょう。