カタツムリは-120度の寒さにも耐えられる、生物の中では最も耐寒性のある生物だという実験結果があるようです。この実験ではカタツムリを-120度まで凍らせると、さすがにカチコチになりますが、常温に戻すと動き出したそうなのです。
しかし、この実験についての情報ですが、実験をした人の名前にしてもレポートなどにしても、具体的なものは英文のものも含めて、どこを探しても出てこないのです。真しやかには言われているけれど、果たして真実かどうかはよく分っていないというのが本当のところです。
でも、-120度を耐えうる生命体が本当に身近にいたとしたら、きっと今後の人類の医療に貢献していくでしょうし、夢も膨らみますね。
そこで今回はそんな潜在能力を持っている「かもしれない」カタツムリの生態などについてまとめてみました。
カタツムリとは?
カタツムリとは陸上に生息する巻貝の一種です。
日本に生息するカタツムリの中でよく見られるのがオナジマイマイ科のマイマイやニッポンマイマイなどの「マイマイ」です。
また「カタツムリ」というのは俗名で、これといった区分はなく、本来「マイマイ」と呼ばれるべき生き物の多くが、主にカタツムリと呼ばれています。
日本で見られるカタツムリの種類
日本には800種類以上のカタツムリが生息していますが、よく見られるオナジマイマイ科のマイマイにはミスジマイマイ、シモダマイマイ、タカチホマイマイ、ヒダイマキマイマイ、ウスカワマイマイ、クロイワオオケマイマイがいます。
ミスジマイマイ(学名Euhadra peliomphala peliomphala)殻径が36mmです。本州の関東から中部に生息しています。
シモダマイマイ(学名Euhadra peliomphala simodae)ミスジマイマイの亜種で、殻径が30mm伊豆半島、伊豆諸島に生息しています。
タカチホマイマイ(学名Euhadra nesiotica)殻径36mm、九州、屋久島などに生息しています。
ウスカワマイマイ(学名Acusta despecta sieboldiana)殻径20mm程度です。北海道から九州まで広く生息しています。小柄なよく見るカタツムリです。
クロイワオオケマイマイ(学名Aegista mackensii)殻径約50mmt程度 石垣島、西表島、波照間島に生息しています。
ヒダリマキマイマイは(学名Euhadra quaesita)殻径30mm~40mmで、関東より北の本州や伊豆諸島に生息しています。本州には見られない殻に毛が生えた種で珍しいです。
オナジマイマイ科のマイマイと同じくらいみられるのが、ニッポンマイマイ(学名Satsuma japonika)です。大きさが高さ17mmで殻径が19mm程度、4月から11月までに本州で見られます。黄褐色から濃褐色で殻が少し山型にとがったようになっています。
カタツムリの生態・寿命
カタツムリについてはまだ研究途上の段階で、その生態はまだ多くの謎を残しています。主食は植物ですが、カルシウムを得るためか、コンクリートを食べているものもいます。
寿命は小さいカタツムリですと1年で死んでしまうことが多いのですが、大きいものなら15年も生きたものもいるようです。しかし、この時の死因が飼育箱の中をうっかり乾燥させてしまったためだというので、本当ならばもっと生きていたのでしょう。
冬季は越冬のために土の中や落ち葉の下でじっとして、夏には繁殖期を迎えます。カタツムリは卵を土の中に産むのですが、小さいので自然の中ではまず見られないでしょう。カタツムリの飼育が成功したらよく観察できます。
カタツムリは貝の仲間ですが、エラ呼吸をする貝とは違い肺呼吸をします。そして、ほとんどのカタツムリは乾燥に耐えられないので、湿度の高いところに生息しています。
さらに面白いことにカタツムリは雌雄同体です。頭部脇の生殖孔にお互いの生殖器を挿入する方法で交尾をして、両方が卵を産むのです。
カタツムリが-120度でも生きれるという真偽
カタツムリが-120度の世界でも生存できるという真偽については、どこをどう探しても根拠が得られなかったのですが、生態にはまだまだ解明されていない点が多い生き物なので、もしかしたら、過酷な状況にも耐えうる生物なのかもしれません。
もしそうだとしたら、「それを人類に転嫁できる日も来るかもしれない。」などと考えると夢の膨らむ謎多き生物と言えるでしょう。
今年の梅雨のシーズンは、あなたも今までとは違った視点でカタツムリのことを見てみると面白いかもしれません。