あなたは「お盆玉」という言葉を聞いたことがありますか?
お盆玉は「お年玉」に似ているけれど「お正月にはなかなか会えない、でも夏休みなら顔を合わせる」といった祖父母と孫にとっては、新習慣になりそうだと最近、注目を集めているのです。
でも実はこのお盆玉、一部の地域では江戸時代から伝わっていたものが再び見直されて全国的に広がっているのです。
そこで今回は、そんな伝統的で新しい「お盆玉」の気になる相場や風習についてご紹介していきます。
お盆玉発祥の地域や風習
お盆玉は江戸時代から山形県を中心に「お盆玉小遣い」と呼び、奉公人などに衣類や履物を渡す風習があったと言われています。
また、山梨県では「生身玉」と言ってお盆に子供や孫から祖父母に向けてお小遣いを渡す習慣がありました。これは長寿を願ってのものです。
どちらが現在の「お盆玉」のルーツなのか定かではありませんが、これらの習慣を現代に合うようにアレンジして、2014年に郵便局が全国区へ「お盆玉」として紹介しました。
お盆玉の郵便局での取り扱い
2014年から郵便局ではこのお盆玉を全国区にしようと取り扱いを始めました。その時に「お盆玉袋」というポチ袋が誕生したのかというと、そうではありません。
実はそれよりも4年も前に「マルアイ」というオリジナル商品を扱う会社が「お盆玉袋」を考案していました。また、郵便局がその後広めることになった「お盆玉」という言葉はこの「マルアイ」が作った言葉で、「マルアイ」が商標登録をしています。
そしてこの「お盆玉袋」ですが、夏を感じさせる絵柄がどれをとっても美しく、うちわや風鈴に描かれているような、爽やかなものが人気です。
子供から年齢を重ねた親に贈る時などは、このような爽やかで美しい絵柄が向いていますが、祖父母から孫に贈るためには、ポップなデザインのものもあり、そちらも重宝されています。
ここで郵便局で取り扱いをしている「お盆玉袋」を、一部ご紹介したいと思いますので参考にしてみてください。
おぼん玉袋 小(たぷたぷスイカ) 162 円(税込)
おぼんだま袋 小(ぴよちゃんとおともだち) 216 円(税込)
おぼんだま袋 小(カピバラさん) 216 円(税込)
おぼんだま袋 小(ハローキティうちわ) 216 円(税込)
おぼんだま袋 大(ディズニーシルエット) 216 円(税込)
おぼんだま袋 大(ハローキティ手ぬぐい) 216 円(税込)
お盆玉の相場について
お盆玉はまだ新しい習慣なので、決まった相場がありそれが日本中で共有されているわけではありません。しかし、お盆玉はお年玉相場と同様に考えておくと、常識から外れることはなさそうです。ということでお年玉相場を年齢別にみていきましょう。
・赤ちゃんから幼稚園 500円またはお菓子やおもちゃ
・小学校低学年 1,000円またはお菓子やおもちゃ
・小学校中学年 2,000円
・小学校高学年 3,000円
・中学生 5,000円
・高校生以上 10,000円
この相場に合うように渡していれば概ね問題はないでしょう。しかしながら、ご家庭の状況等と良く照らし合わせてくださいね。なぜなら、大資産家の血縁の方は、この金額の相場ではとても少なくて、赤っ恥をかくことになってしまうでしょう。あくまで庶民相場ということでお考えください。
子供や孫から年老いた親、祖父母にお盆玉を渡す時には、5,000円から30,000円くらいの中で収入の状況やお世話になった度合いから判断すると良いでしょう。お盆玉を孫からおじいちゃんおばあちゃんへ渡すなら、1,000円程度でもとても喜んでくれるはずです。
まとめ
今年も夏休みが近づいてきましたが、そろそろ夏のお盆の帰省についてもご家庭で話し合いがもたれている時期でしょうか。普段なかなか会うことができない、おじいちゃんおばあちゃんへお盆玉をあげるのも大変喜ばれると思いますが、やはり家族の元気な顔を見せることが何より大切ですよね。
今後、「お盆玉」が定番行事として日本中に広がっていくのか、「ボスの日」や「サマーバレンタイン」のように下火になっていくのかは分かりませんが、広まりを見せ始めたら是非、お盆にはポチ袋持参で帰省するようにしてください。親戚から子供にお盆玉をいただいたのに相手の子供にお返しができないとなると、ちょっと気まずいですからね。