本来であれば七五三のような子供の祝い事の際に、身内からお祝いを頂いても、お返し(内祝い)を贈る必要はありません。その理由としては、もともとは七五三のお祝いのときに宴席を設けて身内が集まり、みんなでその子の成長を祝うものだからです。
しかし、最近では七五三のお祝いのときに、身内全員が集まる機会も昔と比べて少なくなりましたし、七五三のお祝いを頂いても、宴席を共にできない場合も多いため、そのお返しをすることが必要と考える方も増えています。
それでは、そのお返し(内祝い)ですが、いつ頃にどのようなタイミングでお渡しするのがマナーなのでしょうか。また、お返し(内祝い)の相手が両親であった場合は、どのような内祝いギフトの人気が高いのでしょうか?今回は七五三のお祝いのお返し(内祝い)についてまとめてみました。
内祝いとは?
内祝いとは、身内の「内」、内輪の「内」のことです。かつての日本では、身内に祝い事があればお祝いの品やご祝儀を持って親族が集まり、七五三ではその子供の親たちが親族を宴席で持て成しました。宴席を設けてもらう代わりに親族がお祝いの品を持って行き、お祝いの品のお返しに子供の親が精一杯持て成したという構図になっていた訳です。
しかし、現在では、そのような古くからの風習を残すところは多くはありません。そして、宴席を設けることは減り、七五三のためにたくさんの親族が集まる話もあまり聞かなくなりました。そのため、親族側は宴席に行かない代わりに金品をお祝いで贈り、一方の子供の家族は宴席を設けない代わりに、内祝いとしてお返しをすることが多くなっています。このようなことが慣例化していますので、現在では「内祝い=お返し」という捉え方が通例となっているようです。
内祝いを渡す時期は?
あまり早いタイミングでは失礼ですが、逆に遅すぎるのも「なんのこと?」と思われてしまい、マナー違反となります。七五三の内祝いを渡す時期は、早い地域では、1週間から2週間と言われますが、通常は2週間~1か月の間に相手先に届くようにしておけば失礼ではありません。受け取ってすぐ返すという意見もあるのですが、あまりにも早いと「さっさと終わらせたい」という感じにも捉えられてしまうので、頂いたお祝いを喜ぶようなそんな余韻を味わってから、改めてその人のためにお返しを選ぶべきです。
もしも、七五三の時の写真ができ上がるタイミングで一緒に贈りたい場合は、「写真ができたら(内祝い)贈りますね。」と濁す感じで予め伝えておくと良いでしょう。
お返し(内祝い)には何を選べばいいのか?
前述したように、本来は子供のお祝いとしていただいた場合に、お返しの必要はありませんが、もし七五三でお祝いを頂いたら、千歳飴やお赤飯をお返しします。
しかし、過分なお祝いを頂いたと感じるほどでしたら、ほかに何かプラスするのがいいでしょう。もしも、相手が義理のご両親で、お返しは要らないと言われていても、やはり気を遣ってしまいます。
そのような場合はお金を掛けるのではなく、時間を掛けるようなお返しがベストです。例えば、子供からの手紙や一緒に日帰り温泉に行く、または自宅に招いて一緒に晩御飯を食べるなどです。遠方でどうしても会えない場合は、ホームビデオでメッセージを贈るのも良いでしょう。もしも高額なご祝儀を頂いた場合は、1/3~半返しくらいの相場でカタログギフトが人気です。また、カタログギフトは味気がないので好きではないという方もいると思います。
そんな方におすすめしたいのが、「ご飯のおともの詰め合わせ」シリーズです。これが親世代にはとても人気で、どのランキングを見ても必ずこの手の商品が上位にランクインしています。牛のしぐれ煮、海苔の佃煮、ちりめんじゃこに色んな味付けがしてあるもの、ウニの瓶詰など、ご両親の好みのものを選んでみてはいかがでしょうか。そして、のしは「内祝い」「七五三内祝い」として、名前の部分には姓は入れずに子供の名前を書きましょう。